“デザイナーは人間中心AIの提唱に、より深く関与する必要がある。それはデザイナーの育成から始まる。”
AIを用いた製品やサービスをデザインするには、新しいスキルとデザインアプローチが必要です。
Web3.0の製品やサービスも同じです。
しかし、ほとんどのデザイナーはこのことを認識できていません。
ユーザーニーズやUIUX、またUXの基本原則の提唱は、ユーザー中心設計の考え方が核となっています。それは取り扱う内容が、AIだろうとWeb3.0だろうと同じです。
16を超えるAIとWeb3.0の製品に携わってきたプロダクトデザイナーの私が思うに、デザイナーはこれら新興産業向けに効率的にデザインするための新しい能力とスキルセットを身につける必要があるのではないかと考えます。
私がよく目にする問題は、Web3.0やAI製品のデザインを担当するデザイナーが、そのニュアンスについて十分な知識を持っていないことです。
ユーザー中心設計の考え方は、この新しい新興技術と共に進化する必要があると考えます。
では、どのように進化すべきか?
1. 技術の複雑さ
新興技術は複雑で常に進化をしているということを理解しなければなりません。これは、ユーザーのメンタルモデルを変え、ユーザーが新しいテクノロジーに溶け込めるようにするにはどうしたら良いか、またその新しい技術によってどのような新しい機能が実装されるのかを理解するのに役立ちます。
2. 新しい技術の力
新たな技術は前例のないイノベーションの可能性をもたらしますが、それと同時に全く新しい技術的展望ももたらします。技術の力によるイノベーションが起こったときに、その新しく発生する力は何を可能にするのか。また、ユーザーのニーズに応えるために、どのような新しいデザインの可能性があるのかといったことを常に模索する必要があります。
人間中心AIデザインの教育には何が必要か?
Web3.0デザインについては別の記事でお話するとして、今日はAIについてお話しましょう。まず、AIデザインは従来のプロダクトデザインと比較して、なにが違うのでしょうか?
「別の技術製品をデザインしているだけではないのか?」
答えはYesでありNoでもあります。
AIデザインは、その独特な技術によって、これまでにない新たなデザイン上の挑戦をもたらします。
例えば、
AI製品をデザインする際には、これらすべてを考慮する必要があります。
最近のAIデザインにおける多くの広告は、AIデザインツールに牽引されています。(例:数秒でプロトタイプを作成!スケッチをコードに変換。たった一つのプロンプトで画像を生成します。)
これらは素晴らしいことですが、どれもデザイナーのクリエイティブな生産性を自動化することに焦点を当てています。
さて、デザイナーの生産性を自動化することで生まれた自由な時間を何に使えばいいのでしょうか?
デザイナーは、そのフリーな時間を使って製品戦略や製品のユースケースを検討することができます。
もし、「AIによって生まれた自由な時間」を製品戦略やユースケースを検討する時間に充てなかった場合、単純にAIがデザイナーのクリエイティブな側面を取って代わっているだけになってしまいます。
AIは複数のUI画面やデザインを作ることはできますが、それらはそもそも正しいデザイン画面、機能、ユーザーニーズなのでしょうか?
まさにそこの部分には戦略が必要であり、そして私たちデザイナーがかけがえのない存在として、担うべきところなのです。
私たちがAIを装備するには、3つのレベルがあります。
前回の記事では、デザイナーがいかに人間中心のAIを提唱する必要があるかについてお話しました。
私は、業界のAIデザイナーへのインタビューに基づき、その詳細を明らかにしました。また、そのためには2つのギャップ(ナレッジギャップとラーニングギャップ)に対処する必要があることもお話しました。
要約すると
【ナレッジギャップとは】
デザイナーはAIの知識が不足しており、AIとデザインのコラボレーションにどのようにアプローチすればよいかわからない。AI製品やシステムに関するデザイナーの知識不足ということです。
【ラーニングギャップとは】
デザイン業界やデザイナーのためのAIデザインに関する学習・育成の欠如のことです。
現在のリソースはどれもあまりに技術的で、デザイナーに合わせたものではありません。
ディープラーニングのAIコースを例にとって見てみましょう。
これは鶏/卵問題と一緒です。
デザイナーは、人間中心AIの提唱者となる方法を学ぶ必要がある一方で、デザイナーとして人間中心AIを取り扱う際の学習教材も必要なのです。
私はこのことについて1年以上研究し、より人間中心AIのアプローチをナビゲートするための進歩的な学習メカニズムとフレームワークを考え出しました。
私は、AI主導の製品をデザインするために必要な能力を、「デザインの基礎」、「デザインの機会」、「責任あるAI」、「実践的なデザインプロセス」の4つに分類しました。
研究から導き出したインサイトとして、私が提唱する人間中心AIの方法論は、以下の核となる原則に対応しています。
これらそれぞれのステップを合わせて、人間中心AIのフレームワークを形成していきます。
各ステップについて、もっと詳しく知りたい方は、是非フォローをお願いします。
また、このトピックについてもっと話したいという方は、私のLinkedInまでご連絡ください!AIデザインのことなら何でも喜んでお話しします。
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Mediumでは人間中心の視点からAIについて毎週記事を書いています。
是非、他の記事もご覧になってください!
- 伝統的なデザインアプローチがAIの新たな文脈で不足する理由
- デザイナーが人間中心AIの実現を妨げているもの(業界デザイナーからのインタビュー・インサイト)
英語版参照元:
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