心のデザイン Vol.4
テーマ「心に新たな視点をもたらすパラドックス」
パラドックス（矛盾・逆説）とは何か？
パラドックスとは逆説と表現されることが多いですが、「単純な問題に、一見矛盾する 2 つの解決策がある」
という認識です。最も単純な形式では、それぞれが相手の発言を単純に否定する 2 つの文で構成されます。
私たちは矛盾や葛藤を経験すると、それを解決して快適さを取り戻そうとする衝動にかられます。
しかし、矛盾や逆説を拒否するのではなく、受け入れることを学んだ人々は、創造性、柔軟性、生産性がより優れていることが
数々の研究で証明されています。
パラドックス（矛盾・逆説）の世界
明らかな矛盾を熟考することで私たちの思い込みを打ち破り、問題のまったく新しい見方を提供してくれます。
通常、私たちは 2 つの正しい答えのどちらかを選択しなければならないと信じている場合が多いですが、選択をするのではなく
「両方」のレンズを通して世界を見て、何が可能なのかについて、既存の思い込みに疑問を投げかけることができれば、新たなアプローチやより良い方法を見つけることができると言われています。すなわち、矛盾しているように見える 2 つの解決策が同時に達成されるパラドックスの世界が存在するということです。
身近なパラドックスの例
- 「どうすれば仕事で優秀な成績を収めながら、堅実な家庭生活を維持できるか？」
- 「リーダーとして、指示的であるべきか、それとも民主的であるべきか?」
- 「どうすれば短期的な利益と長期的な成長のバランスを取ることができるか?」
パラドックスは、同時に正しいことと間違ったことの両方になり得る 2 つの極性を持っています。
そして、どちらか一方の側面を選択すると、複雑化やフラストレーション、その他のマイナスの結果が生じてしまいます。
パラドックス（矛盾・逆説）の不快感を利用する
新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、私たちの生活に大きなプレッシャーをもたらしましたが、同時に、私たちがどのように生き、どのように働くべきかについて、私たち自身の思い込みを再考する前例のない機会を生み出しました。マネージャーやリーダーは、従業員を遠くから管理しながらも、楽観主義と現実主義のバランスをとり、つながりを築く新しい方法を見つける必要がありました。研究によると、人々が緊張や競合する要求に対し、苦戦するか成長するかは、主にその人の考え方に依存すると言われています。逆説的な考え方を使えば、緊張を新しいアイデアに変え、パフォーマンスを向上させることができます。逆説的な考え方は、競合する要求に伴う緊張を受け入れ、共存する方法を学ぶという、別の視点を示唆してくれます。
👉 パラドックスを活用するには、考え方を変え、両方の立場を心から受け入れ、理解する必要があります。
意識
自分には逆説的な選択があるということを認識することが、進歩の重要なステップです。
発見
対立している原因を見つけてください。
- 他の視点の強みは何か?
- 私自身の観点から見ると、欠点は何か?
- 双方の最も重要なニーズに応えるために何ができるできるか?
ソリューション
パラドックスは、コンテクストの中にあります。複数の視点により、コンテキストをより明確にすることができます。
問題に関連する人々と共有を交わし、同時解決への取り組みに関与させます。
すぐに、トレードオフを考えず、妥協しないようにします。
パラドックスに関連するパフォーマンスの結果を踏まえ、依存する範囲、規模、利害関係者を特定します。
パラドックスは、複雑な世界に生きる自然な結果であり、親と専門家、個人とチーム、部門と会社、利益と使命、エネルギーと環境、など、さまざまなレベルで存在します。
ぜひ、パラドックスと共存し、新たなアプローチやより良い方法を見つけてみてください 🎶