サービスブランディング・ブログ第一稿
ブランドが「選ばれない」とき、
自社サービスを見直すための3つの視点とは?
「うちのサービスは本当に良いんです!なのになぜ選ばれないんだろう…」
この悩み、どこか心当たりがありませんか?優れた機能を持ち、価格も競争力があるのに、なぜか爆発的に売れない。そんなジレンマを抱える企業は少なくありません。
今回から6回にわたって、このジレンマを解決する「サービスブランディング」の秘訣をお届けします。顧客の心をつかみ、選ばれ続けるサービスになるための実践的アプローチです。
溢れる選択肢のなかで「選ばれる理由」はありますか?
デジタル化の進行により、新しいサービスが次々と生まれる現代において、顧客の選択肢は無限に広がっています。SaaSの世界では、似たような機能を持つサービスが乱立し、ECサイトでは一つの商品カテゴリに数十、数百もの選択肢が並びます。そんな環境の中で、多くの企業が陥る罠があります。それは「価格」と「機能」という目に見える要素だけで勝負しようとすること。しかし、この戦略はすぐに行き詰まります。
なぜなら:
• 価格競争は利益率を圧迫し、持続不可能になる
• 機能的な差別化はすぐに模倣され、優位性が維持できない
• これらの要素だけでは、顧客の感情的なつながりが生まれない
選ばれるサービスに共通する3つの要素
「価格」や「機能」だけでなく、長期的に選ばれ続けるサービスには、以下の3つの共通点があります:
1.強いブランドの存在:単なるロゴやデザインではなく、顧客の心に「この会社は私のことを理解している」と感じさせる信頼関係を構築している
2.感情的なつながり:顧客に「このサービスを使うことで、私はこういう人間になれる」という自己実現や所属意識を提供している
3.一貫した顧客体験:すべての接点で、ブランドの世界観とストーリーが一貫して体現されている
例えば、アップルは単に「優れた技術製品」を売っているわけではありません。「創造性」と「革新性」という価値観を体現し、それに共感する人々に所属意識を提供しています。スターバックスも同様に、単なる「美味しいコーヒー」ではなく、「サードプレイス(家庭でも職場でもない第三の居場所)」という意味を顧客に提供しているのです。
サービスブランディングがもたらす3つのメリット
効果的なサービスブランディングを実践することで、以下のメリットが得られます:
1.価格プレミアムの実現:感情的なつながりは価格感度を下げ、より高い価格設定を可能にする
2.顧客ロイヤルティの向上:強いブランドは顧客の継続利用を促し、解約率の低下に貢献する
3.口コミの活性化:共感を生むブランドは、顧客自らが広告塔となってサービスを広める力がある
次回は、「顧客はなぜ競合ではなくあなたのサービスを選ぶのか?」というテーマで、顧客インサイトの重要性について深掘りしていきます。お楽しみに。
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