株式会社NTTデータ様|EXPO 2025 来場者向け情報案内アプリ「EXPO2025 Personal Agent」のUI/UXデザインを支援

#UI/UXデザイン
ーOverview
株式会社NTTデータが手掛けるEXPO 2025 来場者向け情報案内アプリ「EXPO2025 Personal Agent」の開発にあたり、mctがUI/UXデザインを支援を行いました。 本記事では具体的な支援内容をご紹介します。
PJ Type |UI/UXデザイン
体制 |EXPO2025 Personal Agentアプリを開発するチームへのUI/UXデザイン支援
期間 |3ヵ月
Background
・NTTデータによってEXPO2025関西大阪万博の来場者向けのアプリの情報案内アプリの企画が進められていた。
・想定している機能からアプリのUI/UXの具体化に課題を抱えていた。
Key supports by mct
・類似事例や類似のユーザー体験をリサーチしてインプットとした。
・万博来場者を想定してUXを定義し、これに基づきUIモックアップを作成。
・想定ユーザーへのヒアリングからUIモックアップを評価し、ユースケースやニーズを収集。
Outcomes
・EXPO2025に合わせてリリースされ、多くのEXPO2025来場者に活用され、高く評価されている。
ーProduct
株式会社NTTデータが手掛けるEXPO 2025 来場者向け情報案内アプリ「EXPO2025 Personal Agent」
ーBackground
NTTデータによってEXPO 2025 大阪・関西万博の来場者向け情報案内アプリ「EXPO2025 Personal Agent」の企画が進められる中、想定している機能からアプリのUI/UXの具体化に課題を抱えていた状況で、このプロジェクトに参画しました。
mctはNTTデータのデザインチームであるTangity様と協力してUI/UXデザインを担当。
mctはNTTデータのデザインチームであるTangity様と協力してUI/UXデザインを担当。
参画した時点でアプリの基本的な機能(会場案内、施設レコメンド、ルート案内、モデルコースレコメンド)が検討されており、それらの機能をベースに来場者にとってより価値のある体験にするため、ユーザー中心のアプローチを採用しプロジェクトを推進しました。
ーKey Points
デスクリサーチによる類似事例収集と分析
デスクリサーチによる類似事例収集と分析
プロジェクトの初期段階では、まずはテーマパークなどの類似する顧客体験を実現している事例をデスクリサーチで収集しました。
収集した各事例については、ユーザーにとっての価値(来場者が得られるメリットや体験の質)と、アプリ・万博にとっての示唆(少し先の未来で取り入れたい体験や機能)という2つの観点からレポートにまとめ、この収集事例を基盤として、その後のアプリで提供する体験のアイデア出しワークショップの土台としました。
ペルソナ設定とカスタマージャーニーの分析
次に、本アプリでターゲットとする来場者のペルソナを仮設定し、万博体験のジャーニーマップを作成して関与者の各視点から分析を行うワークショップを開催しました。
ジャーニーマップでは来場者の行動を、自宅での予約・計画段階から、帰宅後の体験の振り返りと他者との体験の共有までの包括的な流れとして捉え、各タッチポイントで来場者が直面する具体的なペイン(課題・困りごと)を洗い出しました。
・ 事前計画の情報不足
・ 会場内での迷いや待ち時間
・ 体験の記録や共有の煩雑さ など
開発者目線ではなく来場者の視点から想像することに重点を置き、行動や感情を細分化して流れとして可視化することで、来場者が抱える問題を俯瞰的に捉え明確化することができました。

来場者のペルソナ(左図)、ペルソナの万博体験のジャーニーマップ(右図)
続いて、万博ジャーニー上にアプリの基本機能をプロットし、特定したペインを解決できているのか?
よりよい体験を提供するためにはさらに何が必要なのか?
といった観点から万博体験のあるべき姿やアプリの機能、ユースケースを議論していきました。
よりよい体験を提供するためにはさらに何が必要なのか?
といった観点から万博体験のあるべき姿やアプリの機能、ユースケースを議論していきました。
描いたジャーニーマップと万博のデザインシステムを参考にUIモックアップを作成
万博体験のジャーニーマップを基にアプリのユーザーシナリオを想定し、主要画面のワイヤーフレームと画面遷移の全体像を作成しました。
次にアプリのトーン&マナーについて議論して関与者間で認識をそろえ、カラーやモチーフについてはEXPO2025のデザインシステムを踏襲し、ワイヤーフレームをブラッシュアップしてUIモックアップを作成しました。
作成したUIモックアップは、関与者間で複数回のワークショップを実施してその場で手を動かしてイメージを共有し、画面レイアウトやコピーライティングなどの表現をブラッシュアップして仕上げていきました。

最後に、作成したモックアップを使い、アプリの想定ユーザーへのインタビューを行いました。
当時はまだ実現していない未来のシナリオとして、EXPO2025 大阪・関西万博の会場内での利用を想定してもらい、利用文脈をできる限り具体的に説明しながら検証を進めました。
検証のポイントは、次の2つです。
当時はまだ実現していない未来のシナリオとして、EXPO2025 大阪・関西万博の会場内での利用を想定してもらい、利用文脈をできる限り具体的に説明しながら検証を進めました。
検証のポイントは、次の2つです。
① ユーザーがUI/UXを設計意図通りに使えるか
インタビューでは、ユーザーに大阪万博を訪れるシーンをイメージしてもらいながら、アプリ各画面の機能を正しく使えたか、また操作の途中で詰まる箇所がなかったかを確認しました。
インタビューでは、ユーザーに大阪万博を訪れるシーンをイメージしてもらいながら、アプリ各画面の機能を正しく使えたか、また操作の途中で詰まる箇所がなかったかを確認しました。
誘導を極力減らすため、ユーザー自身にプロトタイプを操作してもらい、その様子を観察しつつヒアリングを行いました。
② ニーズの理解と新たなユースケースの収集
機能やUIの評価だけでなく、ユーザーが価値を感じる点(例:「リアルタイムで鮮度の高い情報が得られる」)や、会場利用を想定したユーザーのニーズ(例:「トイレや売店を経由するルートを作成したい」)についても聴取しました。
この検証を通じて、ユーザー像や利用シーンをより具体的に把握でき、アプリが提供すべき価値を再確認するとともに、プロトタイプの改善につなげることができました。
この検証を通じて、ユーザー像や利用シーンをより具体的に把握でき、アプリが提供すべき価値を再確認するとともに、プロトタイプの改善につなげることができました。

ーProject Outcomes
プロジェクト終了後、調査結果を詳細にまとめたレポートを提出し、NTTデータ様より「しっかりと方針が定まっていたので、デザインの後半フェーズでのアプリの提供価値やコンセプトについての手戻りがなく、その後のプロセスが円滑に進んだ」という非常に高い評価をいただきました。
この成果を基に開発が進められたパーソナルエージェントアプリは、2025年4月にNTTデータ様によって正式にリリースされました。
この成果を基に開発が進められたパーソナルエージェントアプリは、2025年4月にNTTデータ様によって正式にリリースされました。

https://www.expo2025.or.jp/future-index/digital/personalagent/
アプリは特に、リアルタイムの混雑情報や地図・ナビゲーション機能の精度と使いやすさで多くの利用者から高評価(※1)を集めており、来場者の快適な万博体験を強力にサポートしています。
リリース後わずか1か月でダウンロード数は10万回(※2)を超え、広く話題となり高い人気を博しています。

Google Play Store - 3.9/5 (902 件のレビュー)(2025年8月13日時点)
※2 fnnews (2025年5月5日)より
【資料ダウンロード】mctのUI/UXデザイン・ソリューション
弊社mctのUI/UXデザインのサービスをまとめた資料を以下よりダウンロードいただけます。
またUI/UXデザインにまつわる案件のご相談やお問い合わせなどがありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
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