全体像
ライオン株式会社(以下、ライオン)が手掛けるお口のフィットネスサービス「ORAL FIT(オーラルフィット)」の開発にあたり、mctが機会探索や事業コンセプト開発などの支援を行いました。どのように「ORAL FIT」のコンセプトに辿り着いたのか? ライオンによる新たな事業創出ストーリーをご紹介します。
対象となった商品
『ORAL FIT』は、お口周りの筋力の低下が原因のひとつとして考えられる、「むせる」「話しづらい」「噛みづらい」という衰えに対して、「話す力」や「噛む力」などのメカニズムに着目したトレーニングメニューを行うことで筋力向上を目指します。スマートフォンのアプリケーション上で、お口の状態にあわせたトレーニングメニューが毎日配信されます。
自宅で手軽に行うことができ、1日10分、2ヶ月間トレーニングを続けることで、気になるお口機能の衰えの改善が期待できます。
(出典:ライオン株式会社 プレスリリース)
プロセス
春田さん・萩森さんを中心とした新規事業開発チームに伴走する形で、機会探索・初期アイデア開発からプロトタイピング、仮説検証・ブラッシュアップまでのプロセスをご支援。初期の機会探索フェーズからはデザインストラテジスト2名、MVPの具体化フェーズ以降はUXデザイナー2名と大伸社コミュニケーションデザイン(mctのグループ企業)のアートディレクター1名をアサインして5名体制で推進。
プロジェクトの背景
2人の経験値・得意分野で足りない部分を補える第三者が必要と感じていた
mct
春田さん
mct
萩森さん
春田さん
キーポイント
学びと論点を整理することで、次の動きを決めやすいように伴走してくれた
mct
春田さん
萩森さん
春田さん
萩森さん
mct
萩森さん
春田さん
あれはすごくよかったですね。
萩森さん
春田さん
この表を見るまでは「オーラルフレイルというテーマは決めたものの、どうなるんだろう? ライオンとしてできることはあるのかな?」という状態で不安だったんです。この表がでてきてライオンのメンバーも一気にドライブがかかりました。
課題・既存ソリューションの一覧表
足りないところをmctに補ってもらうことで、自分たちでやるべきことに注力できた
mct
「機会探索」のフェーズはどのように実施したのでしょうか?
春田さん
当初は「介護・介護予防」という広い取り組み領域に対して、自分の中でもあやふやで「これで大丈夫かな?」という不安が大きく、手探り状態でした。この時にはいくつかの進め方を試していましたが、その中でmctさんからの提案で、テーマを細分化してマップを描いて機会を探索するということを行いました。実際にやってみると、網羅的に検討ができている感じがあって安心感がありました。
具体的には、そのマップを使って出た複数のアイデアから4テーマに絞り込み、実際に顧客の実態やニーズの調査を実施し優先度をつけ、1テーマに絞り込みました。
mct
「初期仮説検証」のフェーズではどのようなことをしましたか?
春田さん
萩森さん
春田さん
当時はインタビューをやるのも初めてだったので、最初のうちは大変でしたね。ただ、自分たちでインタビューをやったことでテーマの優先度をつけやすかったです。自分が会話することで「こう言っているけど実はこう思っているのでは」というところを汲み取りながら進められたと思います。当初は4つのテーマについてインタビューを行いましたが、話しながら一番感触がよかったのがオーラルフレイルのテーマでした。
mct
春田さん
仮説検証インタビュー
プロトタイピングではデザイナーが議論に入り、その場で考えや想いを汲み取って形にしてもらえた
mct
「MVP要件定義」や「MVPを用いた検証」のフェーズの進め方はいかがでしたか?
春田さん
萩森さん
春田さん
初期のプロトタイプ(LP)
成果
各フェーズで納得して自分たちで決めているので、後から迷いが生じずに推進できた
mct
春田さん
萩森さん
mct
春田さん
萩森さん
mct
萩森さん
2020年から後期高齢者を対象にフレイル検診がスタートし、口腔機能もその対象になっています。ライオンとしても口腔機能を重要なテーマとして捉えており、それに対するプロダクトを形にできたのは1つの成果です。実際に「オーラルフレイルの人が見つかったけど、どのように支援や対策してよいかわからない」という声が各所から徐々に届くようになっており、注目が集まってきていることは感じています。そのような中で、サービスが多くの人に使われ、ORAL FITが提唱する“お口のフィットネス”が日々の習慣として定着していくことを目指していきたいと思っています。
今回は、ライオン株式会社が提供する「ORAL FIT」のサービス開発にあたりmctが伴走支援という形で機会探索からMVP定義・検証までをサポートさせていただいたプロジェクトについて、当時、中心となって推進されていた春田さん・萩森さんにお話を伺いました。
※本記事は2024年3月に行った取材をもとに作成しました。
春田 敏伸さん
萩森 敬一さん
入社後、R&D部門で医薬品関連と日用品の製品開発業務に10年ほど携わり、その後、新規事業開発を担当。現在はORAL FITのプロジェクトリーダーを務める。