
10 UI trends to watch out for in 2026
デザイントレンドを予測するのは、ファッションを予測するのと少し似ています。ある年はみんながビッグサイズのパーカーで最高の気分を楽しんでいるかと思えば、翌年には室内で小さなサングラスをかけて、それが完全に普通であるかのように振る舞っている。UIデザインも同じです。
2016年に未来的に見えたもの(こんにちは、スキューモーフィック*なカレンダー)は、いまや2014年以来アップデートしていない叔父さんのiPadのように感じられます。そして今日カッコよく見えるものも、2036年にはデザインスクールの講評で笑いものにされているかもしれません。
*訳注:スキューモーフィズムとは、他の物質に似せるために行うデザインや装飾を指す用語。例えば外見が紙製のカレンダーのようなカレンダーアプリ。
先を行きたいなら、これからどこへ向かっているのかに目を光らせておく必要があります。そこで、2026年を席巻するであろうUIトレンド10選をまとめました。
そして、もしこれらのトレンドの多くをすでに取り入れたデザインをすぐに使いたいなら、ぜひ MadeinFigma.com をチェックしてみてください。UIキット、フロー、コンポーネント、ウェブサイトテンプレートが豊富に揃っているので、ゼロから始めずにデザインに飛び込むことができます。
1. ハイパーパーソナライズされたダッシュボード

ダッシュボードは退屈な操作盤ではなく、パーソナルライフコーチのような存在に進化していきます。
プロジェクトトラッカーは単にタスクを表示するだけではなく、「いつもこの部分で手が止まるけど、先に片付けてみる?」といった提案をしてくれるでしょう。ファイナンスダッシュボードは、あなたが予算オーバーに気づく前に「お寿司の出費」に警告を出すかもしれません。
これらのダッシュボードは、行動データや好み、さらには気分のインジケーターまで活用するようになります。もし今のデザインがパーソナルでなければ、遅れをとることになるでしょう。
2. 遊び心あるマイクロインタラクション
何かをクリックすると反応が返ってくるのが当たり前になります。
アニメーションはより大胆になり、インタラクションはまるで生きているように感じられるでしょう。メールアプリで何かをアーカイブしたら小さく「woo」と鳴る。設定アイコンが保存ボタンを押したときにハッピーダンスをする。こうしたマイクロディテールは「おまけ」から「期待されるもの」へと変わります。
それはユーザーに喜びを生みます。うまく設計されれば人を惹きつけますが、失敗すれば…Slackのコメントで知ることになるでしょう。
3. ブルータリズム*の再来
洗練されたミニマリズムが「安全」に感じられ始めた頃、ブルータリズムが再び忍び寄ってきます。大きなブロック、強烈なコントラスト、メニューをミキサーにかけたようなタイポグラフィ。荒削りで、奇妙で、しかし新鮮に際立ちます。
デザイナーはわざと「醜い」選択をしたり、キャンディカラーのごちゃまぜや巨大な見出しを取り入れるでしょう。なぜなら、ルールを壊すことが最も早く人を惹きつける方法になることがあるからです。
*訳注:ブルータリズム(Brutalism)とは、装飾を排除し、打ちっ放しコンクリートやレンガなどの素材そのものの質感を強調する建築様式。無骨で大胆とも評されます。
4. 適応型カラーパレット(ムードUI)

ライト/ダークモードは始まりに過ぎません。2026年には、UIは気分や時間帯、さらには行動に基づいて変化するようになります。
ストレスを感じているときは落ち着いたブルーやくすんだトーン。集中モードのときは明るくエネルギッシュなカラー。これらのパレットは単なる見た目ではなく、意味を持ち、負担を軽減し、より人間的な体験を生み出します。
デザイナーは複数のパレット、カラーのトランジション、一貫性の維持について考える必要があります。カラートークンの仕組みを拡張することになるでしょうが、うまくできれば大きな価値があります。
5. ボイスファースト・インターフェース

音声アシスタントはすでに存在していますが、2026年にはより多くのUIが「話しかけること」を前提に設計されます。単なる「Hey Siri」ではなく、実際のナビゲーション、コマンド、会話の流れが組み込まれます。
「先週の請求書を見せて」と言えば、アプリが実行してくれる。デザイナーは対話の流れ、エラーレスポンス、音声認識が失敗したときの代替画面、そして音声とUIの協調方法を設計する必要があります。
もしあなたのワークフローが音声インタラクションを考慮していないなら、今すぐ始めるべきです。
6. 3D & ホログラフィック要素
フラットデザインの時代は一段落。これからは3Dの表現が増えていきます。奥行きや影、フローティングカード、さらにはホログラフィック効果まで。VRではないけれど、UIが層を持ち、生き生きと感じられる程度に。
カードをドラッグすると傾く。ホバーすると影が浮かび上がる。スクロールすると物理的な空間を移動しているように感じられる。ダッシュボード、地図、プロダクトのショーケースなど没入感のある体験に有効です。ただしやりすぎると、重く、遅く、または安っぽく見えてしまう危険もあります。
7. インビジブル・インターフェース

派手さの反対にあるのが「消えるUI」です。可能な限り自動化・コンテキスト認識・最小限のUIへとシフトしていきます。
自動保存、先読み提案、音声やジェスチャーによる操作、目立たないボタン配置。アプリがユーザーのニーズを予測したり感知したりできれば、それは単なるインターフェースから「ヘルパー」へと変わります。
デザイナーは、予測が外れるような 例外的なケース(エッジケース) にも注意を払い、
失敗してもユーザーが困らないような優雅な代替手段(フォールバック) を用意し、
また「目立たない」デザインだからといって ユーザーに何のフィードバックも与えないことがないよう にする必要があります。
静的なレイアウト?もう退屈です。
モーションはデザインの基本要素になります。トランジション、アニメーションによる状態変化、シーンの切り替え、パララックス、多層的な動き。UXは単に動くだけでなく「踊る」ようになります。
例えば、タブ切り替えでスライド&フェード。ダッシュボードではカードがなめらかに再配置される。グラフは新しいデータをアニメーションで描画される。スクロールやホバーに意味のある動きが返ってくる。
モーションは喜びを与えると同時に、複雑さも増します。デザイナーとモーション専門家の連携が増えるか、あるいはデザイナー自身がモーションツールに習熟する必要が出てくるでしょう。
2026年、アクセシビリティは「選択肢」ではなく「前提」になります。
色のコントラスト、文字サイズ、キーボード操作、音声コマンド、代替テキスト。どれも「あると良い追加機能」ではなく、最初から求められる標準です。ユーザーは、多様なニーズを持つ人々が使えるアプリを当然のものと考えるようになります。アクセシブルでないプロダクトは人を排除し、悪評を招くでしょう。
朗報は、アクセシブルなデザインはすべての人にとってわかりやすさを高める傾向があるということ。信頼を築き、手戻りを減らす。つまり賢いデザインなのです。

これはすでに予想されていたことですが、2026年にはさらに強く浸透します。デザインシステムは単なるコンポーネントライブラリではなくなり、オンボーディング、プロフィール、請求などのフローや、画面、バリエーション、実際のプロダクトに即したパターンを含むようになります。
デザインシステムはほとんどのチームにとって「プラグアンドプレイ」の存在になるでしょう。オンボーディングが必要?システムにすでに入っています。カレンダープランナー、コンタクト管理、セキュリティ、請求設定が必要?システムから取り出すだけです。各要素を一からデザインし直すのではなく、構築し、繰り返し改善し、複製し、洗練させることができるのです。
MadeinFigmaのデザインシステムはその好例です。フルページのフロー、オンボーディング、ダッシュボード、プロフィール設定、請求などが揃っていて、空っぽのプレースホルダーではなく「実際のもの」「使えるもの」から始められる。欲しいものリストのようなものではなく、実用的なデザインシステムを求めるなら、この変化は大きな意味を持ちます。
最後に
UIトレンドはTikTokのダンスに少し似ています。ひとつ覚えた頃には、みんな次に移っている。けれど上の10個のトレンドは、これからの方向性をよく示しています。よりパーソナルに、より遊び心を、より自動化を。そして、デザイナーにはアーティストであり、セラピストであり、エンジニアでもあることが求められるようになります。
デザイナーのみなさん、未来を予測しようと気を張る必要はありません。その代わりにツールキットを磨きましょう。デザインシステムを学び、モーションを試し、アクセシビリティを考える。そしてもしかしたら、あなたのToDoアプリが締め切りを逃したときにため息をつく日を覚悟しておくべきかもしれません。
2026年には、ソフトウェアでさえ「意見」を持つようになるのです。
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