CX経営キーワード集
第2部 CXの取り組みをはじめる
第6章 顧客の立場で当たり前を見直す
カスタマーフリクション
お客様が感じる摩擦や障壁。手続きの複雑さ、説明の分かりにくさ、待ち時間の長さなど、お客様の体験を阻害する要因の総称。
当たり前の見直し
企業が日常業務で「普通」と考えていることを、お客様の立場から再評価するプロセス。長年の業務習慣により生まれた「当たり前」が、お客様にとって障壁となっていることがあるため、定期的な見直しが必要です。
視点転換(Perspective Shift)
自社の常識を一度脇に置いて、お客様の立場に立って考えること。CX改善の第一歩として、従業員が顧客視点で自社のサービスを見直すことで、新たな改善点を発見できます。
専門用語の壁
業界内では一般的な用語が、お客様にとって理解困難な障壁となる現象。専門用語の多用により、お客様が疎外感を感じるリスクがあります。
初回利用者体験
初めてサービスを利用するお客様の体験。企業側の「慣れ」により、初回利用者への配慮が不足しがちで、「メニューの場所がわからない」「手続きの流れが不明」といった問題が発生しやすい重要な接点です。
事務的対応のリスク
効率性を重視するあまり、機械的で感情のない対応となること。マニュアル通りの対応や決まり文句の繰り返しにより、お客様に「冷たい」「大切にされていない」という印象を与えるリスクがあります。
顧客ロールプレイ
従業員が顧客役になって自社サービスを体験する手法。普段とは逆の立場に立つことで、サービスの問題点や改善点を発見できる効果的な改善手法です。詳細ステップは本書第6章参照。
5W1H分析
お客様の「なぜ?」「どうして?」という疑問を想像し、事前に説明や配慮を用意する手法。「なぜこの手続きが必要なのか」「なぜ時間がかかるのか」といった疑問に対応することで、お客様の不安を解消できます。