CX経営キーワード集
第3部 革新的なCXを生み出す
第9章 デザイン思考ー革新的なCXを生み出すアプローチ
デザイン思考(Design Thinking)
「企業中心」の発想を「顧客中心」に転換してCXをデザインするアプローチ。人間への深い共感を出発点とし、既存の常識にとらわれない創造的な解決策を見つけ出す手法。革新的なCXやイノベーション創出の方法として世界中の企業で活用されています。
イノベーション
既存の常識や枠組みを超えた革新的な価値創造。CXにおいては、業界の常識を変える新しい顧客体験の提供により、競合他社が真似できない差別化を実現します。
人間中心設計(Human-Centered Design)
ユーザーのニーズ、行動、感情を深く理解し、それに基づいて製品やサービスを設計するアプローチ。技術や企業の都合ではなく、人間の視点を中心に置いた設計思想です。
共感(Empathy)
デザイン思考の第一段階で、お客様の立場に立って感じること。単なる理解を超えて、お客様の感情、価値観、動機を深く体感し、真のニーズを発見するプロセスです。
ユーザーエクスペリエンス(UX)
ユーザーが製品やサービスを利用する際の体験の質。使いやすさ、感情的満足度、価値の実感などを総合的に捉える概念で、CXの重要な構成要素です。
プロトタイピング
アイデアを素早く形にして検証するプロセス。完成度の高い製品を作る前に、簡易的な試作品でお客様の反応を確認し、改善を重ねる手法です。詳細は本書第13章参照。
アジャイル開発
短期間でのサイクルを繰り返しながら、段階的にサービスを改善していく開発手法。「作る→測る→学ぶ」のサイクルを高速で回すことで、リスクを低減しながら価値を向上させます。
失敗の許容
イノベーション創出において、失敗を学習機会として積極的に受け入れる組織文化。早期の失敗により最終的な成功確率を高める考え方です。