CX経営キーワード集
第10章 定性リサーチで顧客インサイトを得る
顧客インサイト(Customer Insight)
お客様の行動や選択の背後にある深い理由や動機。表面的なニーズではなく、お客様自身も言語化できていない潜在的な欲求、価値観、信念、願望を含む心のメカニズムです。
定性リサーチ(Qualitative Research)
数値では測れないお客様の感情、動機、価値観を深く理解するための調査手法。従来のアンケート調査では得られない、革新的なCX創出に必要な深いインサイトを獲得します。詳細ステップは本書第10章参照。
エスノグラフィックリサーチ
お客様の日常的な環境で実際の行動をありのままに観察する調査手法。人類学で使われていた手法をビジネスに応用し、言葉では表現されない無意識の行動や環境の影響を理解します。
デプスインタビュー
一対一の深い対話を通じて、お客様の内面を探求する手法。「なぜ?」を徹底的に追求し、表面的な回答から根底にある価値観や人生観にたどり着きます。
コ・クリエーション
お客様と一緒に解決策やアイデアを創造するワークショップ形式の手法。お客様を受動的な調査対象ではなく、能動的な共創パートナーとして位置づけます。
セルフドキュメンタリー
お客様に自身の体験を記録してもらう調査手法。日々の行動や感情の変化をリアルタイムで把握でき、調査者の存在による行動変化を最小限に抑えられます。
エクストリームユーザー
極端に熱心なファンや全く興味を示さない人など、典型的でないユーザー。彼らの特殊なニーズから、すべてのユーザーに価値をもたらす革新的な解決策が生まれることがあります。
リードユーザー
将来のトレンドを先取りしているユーザー。一般的なユーザーが数年後に直面する課題を既に体験しており、独自の解決策を編み出していることがあります。
3つのゴール理論
お客様の動機を階層的に理解するフレームワーク。エンドゴール(どんな結果が得たいか)、エモーショナルゴール(どんな気持ちになりたいか)、ライフゴール(どんな自分でありたいか)の3つの層で分析します。
KJ法(アフィニティ図法)
収集した情報を小さな断片に分解し、類似するものをグループ化してパターンを発見する分析手法。散在する情報から共通のテーマやインサイトを導き出します。