ほぐれるCX
CXにまつわる様々なテーマをほぐしながら、実践につながる考察をお届けします。
「ゴール指向のデザイン(Goal Directed Design)」——この言葉には特別な思い入れがあります。なぜなら、この言葉はペルソナの生みの親であるアラン・クーパーが築き上げたデザインプロセスの核心だからです。
このプロセスは単に「ユーザーのゴール」だけを追求するものではありません。実際には三つの軸で構成されています。ユーザーのゴール、ビジネスのゴール、そして技術のゴール。この三つのゴールが重なり合うスイートスポットを見つけ出すこと——それがGoal Directed Designの真髄です。
『コンピューターは難しすぎて使えない』でも紹介されているように、この三つの要素の基本的な考え方は、もともとはDoblinのラリー・キーリーによって考案されたものです。クーパーはそれを発展させ、洗練されたフレームワークへと昇華させました。

出所:https://www.dubberly.com/articles/alan-cooper-and-the-goal-directed-design-process.html
これほどまでに洗練されたフレームワークが、すでに20年以上も前に存在していたという事実には本当に感動を覚えます。
実は、私は2001年に、現在大伸社のCEOを務める上平とサンフランシスコに事務所を構えるクーパー・インタラクションを訪れたことがあります。自分たちが作成した日本語のペルソナを携えて。
彼らの反応は予想に反するものでした。「オー、ペルソナ!」——読むことができないにも関わらず、「グッドジョブ!」と賞賛を送ってくれたのです。その瞬間の温かい気持ちは、20年以上経った今でも私の心に残っています。
そこには、後に『Designing for Digital Age』という名著を世に送り出すキム・グッドウィン氏の姿もありました。詳細はここでは割愛しますが、彼女たちから聞いた当時のサンフランシスコ界隈の人間中心デザインの状況は、私たちにとって大きな励みとなりました。この訪問が、mctがサービスの軸足をマーケティングコミュニケーションから商品開発・事業開発へとシフトするきっかけとなりました。
帰り際、彼らは私たちにトートバッグやボールペン、マグカップなど、たくさんのお土産を手渡してくれました。現在、クーパー・インタラクションは残念ながら存在しませんが、あの時いただいたマグカップを、私は今でも愛用しています。もしかすると、今この瞬間にクーパー・インタラクションのマグカップを使っているのは、世界中で私一人かもしれません。
実は、私は2001年に、現在大伸社のCEOを務める上平とサンフランシスコに事務所を構えるクーパー・インタラクションを訪れたことがあります。自分たちが作成した日本語のペルソナを携えて。
彼らの反応は予想に反するものでした。「オー、ペルソナ!」——読むことができないにも関わらず、「グッドジョブ!」と賞賛を送ってくれたのです。その瞬間の温かい気持ちは、20年以上経った今でも私の心に残っています。
そこには、後に『Designing for Digital Age』という名著を世に送り出すキム・グッドウィン氏の姿もありました。詳細はここでは割愛しますが、彼女たちから聞いた当時のサンフランシスコ界隈の人間中心デザインの状況は、私たちにとって大きな励みとなりました。この訪問が、mctがサービスの軸足をマーケティングコミュニケーションから商品開発・事業開発へとシフトするきっかけとなりました。
帰り際、彼らは私たちにトートバッグやボールペン、マグカップなど、たくさんのお土産を手渡してくれました。現在、クーパー・インタラクションは残念ながら存在しませんが、あの時いただいたマグカップを、私は今でも愛用しています。もしかすると、今この瞬間にクーパー・インタラクションのマグカップを使っているのは、世界中で私一人かもしれません。

難波のオフィスにて
サンフランシスコといえば、ゲイの政治家ハーヴェイ・ミルクの生涯を描いた『Milk(ミルク)』も、DEIの概念をメタファーを使って描いた『インサイドヘッド2』も、サンフランシスコが舞台でした。というわけで、次回はDEIについて考えてみたいと思います。なぜ日本でDEIの取り組みが遅れているのか、それをどのように変えることができるのでしょうか?どうぞお楽しみに。
Written by Hideaki Shirane
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