2023.06.14
Blog|Build:仮説を素早く形にしよう/Prototype-Circuit -アイデアを高速でビジネスに-
こんにちは、ビジネスデザインチームの渡邉です。
この度、弊社mctの新サービスとして「プロトタイプ・サーキット -アイデアを高速でビジネスに-」をリリースいたしました。このサービスは、実験と学習を素早く繰り返しながら仮説アイデアを事業化へと導いていくためのプログラムです。
背景には「デザイン思考などの導入でアイデア創出は容易になった一方で、アイデアを具体的なビジネスに仕上げていくやり方が分からない」という新たな課題が顕在化してきたことがあります。今回リリースするプロトタイプ・サーキットはこれらの課題に対するソリューションであり、【1】Build: アイデア仮説の構築、【2】Measure: アイデアの実験や検証、【3】Learn: 検証のレビューと学習 という3ステップで構成されています。
サービスの詳細はこの「BUILD」「MEASURE」「LEARN」のステップに沿って本日からの連載ブログでお伝えしていく予定です。
プロトタイプ・サーキットに関するお問い合わせや資料請求などは、こちらからお気軽にご連絡ください。
<Prototype-Circuit:ブログ連載予定> 第一弾:Build:仮説を素早く形にしよう 第二弾:Measure:つくった仮説を検証しよう(近日公開予定) 第三弾:Learn:検証結果から学びを得よう(近日公開予定) |
Build:仮説を素早く形にしよう
みなさんがまず仮説検証を行おうとするとき、どのようなことから始めますか?
検証のためのプロトタイプを作ったり、インタビューの設計をしたり、対象者のリクルーティングを行ったりと…やることは色々とありますよね。
今回のブログでは仮説検証のためにどのように「BUILD」していく必要があるのか?について、よくある失敗例と合わせて簡単にご紹介します。
BUILDのよくある失敗例①
「よくわからないけどとりあえず検証してみよう!」
何を検証するのか明らかにしないままプロトタイプを作ったり、インタビューに進んでしまうことがよくある失敗例の1つとして挙げられます。
仮説検証サイクルで重要なのはまず仮説をつくり、整理することです。当たり前だよ!と思われてしまうかもしれませんが、ここが曖昧なままになっているとその後検証のためにするべきことも曖昧になり、検証しても価値のある学びを得ることが難しくなってしまいます。
まずは今あるアイデアの何を検証したいのか?何がわかっていないのか?何がわかるとアイデアの解像度が高められるのか?を考えてみる必要があります。また検証するべき項目にも順番があり、1つ1つ仮説構築と検証を通して明らかになっていることを積み上げていきましょう。
今みなさんがお持ちのアイデアはどこまでがわかっていて、どこからが不確かな部分でしょうか。
仮説検証の順番も重要です。下段の仮説を検証していないのに上段の検証から始めていないでしょうか?
プロトタイプ・サーキットでは、今ある仮説を整理し、きちんと検証計画を立てた上でアイデアの具体化や検証(Measure)に進んでいきます。
BUILDのよくある失敗例②
「とにかく"本物っぽい"ものをつくってみよう!」
仮説検証サイクルをまわす時にありがちな失敗として、以下のようなことがよく見られます。
・”インタビューを行うため”にインタビューガイドを用意する ・目的のなく精度の高いモックアップをつくる ・プロトタイプを作ることが目的になってしまい、検証したいことが検証できない |
どれも「つくること」が目的化してしまい、仮説を検証するための適切な「BUILD」ができていない例かと思います。そういったことを防ぐためにも①に挙げたようにまず検証するべきことを明らかにし、「”何を検証したいのか”の計画を立てた上で”つくる”」ことが大切になります。
検証するべきことが明らかになったら実際の検証に向けた準備です。mctでもクライアントさまの持つアイデアの検証や具体化のご支援をさせていただくことが多くあります。
カードを使ったアイデアの価値検証やストーリーボードでのソリューション全体の体験検証、アプリのモックアップを作りインタビューをするなど、アイデアの内容や検証項目に応じた様々な手法でアイデアの整理〜検証を行っています。必ずしも「本物らしい」リアルなモックアップをつくる必要はありません。
プロトタイプの一例。テーマやプロジェクトのフェーズに応じて様々なものを使って検証を行っています。
アイデアを具体化していく作業は楽しく、ワクワクするフェーズでもありますが、「検証で明らかにしたいこと」をちゃんと検証できるものになっているか?を意識しながらつくっていくことが重要です。
BUILDのよくある失敗例③
「お金と時間をかけてクオリテイの高いものをつくろう!」
仮説を検証するために必要なものが明らかになったら早速つくってみましょう!つくるときに大切にしたいマインドセットは「素早くつくる」ことです。リアルに近いモックアップやディティールの検討・検証が必要なプロトタイプでないのであれば、そこまでコストをかけず作ることができると思います。
ここで重要なのは「検証するべきことが検証できるもの」を用意することです。検証に関係のない細かい部分の作り込みまでは意識せずに、まずは作って顧客に当ててみる、ということを意識してみてください。
プロトタイプ・サーキットでは、検証目的やクライアントさまのご要望に応じてプロトタイプの作成支援も行います。
まとめ
今回は仮説検証サイクルの最初のステップである「BUILD」にフォーカスしてポイントをご紹介しました。「BUILD」フェーズでは下記の3つが重要になります。
①仮説を立てて、検証するべきことを明らかにする(△「よくわからないけどとりあえず検証してみよう!」)
②仮説を検証するためのものをつくる(△「とにかく"本物っぽい"ものをつくってみよう!」)
③素早くつくって素早く検証する(△「お金と時間をかけてクオリティの高いものをつくろう!」)
本ブログがみなさまの事業開発プロジェクトに何かお役に立てたら幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
-
Michiru Watanabe
株式会社mct エクスペリエンスデザイナー
- 組織デザイン
- CX・顧客経験
- インサイト
- グローバル
- ビジネスデザイン
- イノベーション
- デザイン思考
- 働き方
- イベント告知
- コ・クリエーション
- チームワーク
- セミナー
- 働き方改革
- ZMET
- ヘルスケア
- DMN
- covid19
- エクスペリエンスデザイン
- エスノグラフィックリサーチ
- デザイン
- 顧客中心
- futuredesign
- リモートコラボレーション
- 事業開発
- ソリューション
- 患者理解
- 製薬
- サスティナビリティ
- ワークショップ
- 患者中心
- PPI
- PSP
- SDM
- ペイシェント・セントリシティ
- オンラインワークショップ
- ギャップファインディング
- 従業員体験
- 技術開発
- 101_design_methods
- signal
- カスタマージャーニー
- エンゲージメントデザイン
- デザインリサーチ
- メソッド
- サービスデザイン
- シグナル
- トレーニング
- 機会探索
- PlayfulNetwork
- マインドセット
- COM-B
- SDGs
- サーキュラーエコノミー
- フューチャー思考
- CSA Research
- mcTV
- フューチャーデザイン
- プレイフル
- 製品・サービス開発
- フィールドワーク
- ブランディング
- メタファー
- リフレーム
- 事例
- Forrester research
- エフェクチュエーション
- カルチャーコード
- クルースキャン
- シグナル探索
- ビジネスデザインプログラム
- フレームワーク
- プロトタイピング
- CX4DX
- CultureMeetup
- PRO
- leadership
- mct labo
- デザインスプリント
- トレンドリサーチ
- ビジネスモデル
- 映像編集
- CXマネジメント
- MOT
- NELIS
- Remo
- インタラクションマップ
- デジタルエクスペリエンス
- デジタルツール
- バイアス
- ファシリテーション
- 学習
- Employeeexperience
- LGBT
- wasedaneo
- お知らせ
- インプロ
- セルフドキュメンタリー
- デザインシステム
- デザイントレンド
- デザインマネジメント
- ベンチマークリサーチ
- リーンスタートアップ
- 創造性開発
- 学習体験デザイン
- 市場調査
- 用途開発
- 経営戦略
- 資本提携