2025.01.19
Series―VoC(顧客の声)をCX向上に活かす方法論|(1)VoCの3つの機能
VoC(Voice of Customer:顧客の声)は、コールセンターの問い合わせや営業活動での対話、SNS投稿などに含まれます。これを一元管理する「VoCプログラム」は、顧客問題に即時対応する「ループを閉じる」機能、中長期的な課題発見の「インサイト探索」機能、成果評価の「パフォーマンス測定」機能を持ち、企業のCX(顧客体験)向上に役立ちます。
みなさんこんにちは、mctのデザインリサーチャー、佐藤です。
これから3回に渡ってお届けするシリーズブログでは、VoC(顧客の声)をCX向上に活かす方法論についてお話していきたいと思います。
これから3回に渡ってお届けするシリーズブログでは、VoC(顧客の声)をCX向上に活かす方法論についてお話していきたいと思います。
VoC(顧客の声)とは?
「VoC(Voice of Customer:顧客の声)」という言葉を聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?多くの方は、まずコールセンターに寄せられる問い合わせや、商品購入後のアンケート調査などを想像されるかもしれません。
しかし、VoCはそれだけにとどまりません。営業担当者が日々の顧客との対話から得る生の声、ソーシャルメディア上での企業や製品に関する投稿、メールでの問い合わせ内容、さらにはウェブサイトの行動ログまで、実に様々な形で顧客の声は存在しています。
これらの多様な形態のVoCを一元的に管理し、組織全体で効果的に活用するための体系的な仕組みを「VoCプログラム」と呼びます。このプログラムは、単なるデータ収集にとどまらず、企業の顧客体験(CX)向上に向けた重要な基盤となります。
顧客からのフィードバックを「宝」とするなら、宝の持ち腐れにはなっていないでしょうか?目を通せていないアンケート結果がある、社内でシェアできていないクレームがある。そういったことも、しっかりVoCプログラムとして機能させることで解決できます。適切に管理・活用されたVoCは、顧客満足度の向上だけでなく、業務効率化やイノベーションの源泉にもなり得るでしょう。
しかし、VoCはそれだけにとどまりません。営業担当者が日々の顧客との対話から得る生の声、ソーシャルメディア上での企業や製品に関する投稿、メールでの問い合わせ内容、さらにはウェブサイトの行動ログまで、実に様々な形で顧客の声は存在しています。
これらの多様な形態のVoCを一元的に管理し、組織全体で効果的に活用するための体系的な仕組みを「VoCプログラム」と呼びます。このプログラムは、単なるデータ収集にとどまらず、企業の顧客体験(CX)向上に向けた重要な基盤となります。
顧客からのフィードバックを「宝」とするなら、宝の持ち腐れにはなっていないでしょうか?目を通せていないアンケート結果がある、社内でシェアできていないクレームがある。そういったことも、しっかりVoCプログラムとして機能させることで解決できます。適切に管理・活用されたVoCは、顧客満足度の向上だけでなく、業務効率化やイノベーションの源泉にもなり得るでしょう。
VoCプログラムの3つの機能
VoCプログラムには、以下の3つの重要な機能が備わっています。これらの機能を効果的に活用することで、本当の意味での顧客中心のビジネスを実現することができます。
1.ループを閉じる
VoCプログラムの最も即効性のある機能が、このループを閉じる取り組みです。これは「クローズドループ」とも呼ばれ、目の前の顧客が抱える問題に迅速に対応し、顧客の不満や懸念を素早くリカバーすることを目的としています。
例えば、商品の不具合に関する顧客からの指摘に対して、すぐに対応策を講じ、その結果を顧客にフィードバックする。この即時的なアクションと確認のサイクルが、顧客との信頼関係を強化します。そして、これらの対応事例を蓄積・分析することで、次のステップであるインサイト探索にもつながっていきます。
2.インサイト探索
収集したVoCを詳細に分析することで、中長期的な視点から企業の課題や改善機会を発見する機能です。ここでの特徴は、組織の様々な部署や役職の人々が、それぞれの立場で必要とする異なる種類の情報を見出せることです。
例えば、商品開発部門は新製品開発のヒントを、カスタマーサービス部門は応対品質の向上につながる気づきを、経営層は戦略的な意思決定に必要な市場動向を、同じVoCデータから抽出することができます。
3.パフォーマンス測定
最も長期的な視点で実施される機能が、このパフォーマンス測定です。CX向上に向けた取り組みの成果を、1年前との比較や経時的なトレンド分析を通じて評価します。
重要なのは、これらの測定が顧客の声に基づいて長期的に行われるという点です。内部の主観的な評価ではなく、実際の顧客の反応や評価の推移を見ることで、より客観的で正確な自社評価が可能になります。この長期的なデータの蓄積と分析には、適切なデータ分析手法と、結果を効果的に可視化するスキルが必要不可欠です。
1.ループを閉じる
VoCプログラムの最も即効性のある機能が、このループを閉じる取り組みです。これは「クローズドループ」とも呼ばれ、目の前の顧客が抱える問題に迅速に対応し、顧客の不満や懸念を素早くリカバーすることを目的としています。
例えば、商品の不具合に関する顧客からの指摘に対して、すぐに対応策を講じ、その結果を顧客にフィードバックする。この即時的なアクションと確認のサイクルが、顧客との信頼関係を強化します。そして、これらの対応事例を蓄積・分析することで、次のステップであるインサイト探索にもつながっていきます。
2.インサイト探索
収集したVoCを詳細に分析することで、中長期的な視点から企業の課題や改善機会を発見する機能です。ここでの特徴は、組織の様々な部署や役職の人々が、それぞれの立場で必要とする異なる種類の情報を見出せることです。
例えば、商品開発部門は新製品開発のヒントを、カスタマーサービス部門は応対品質の向上につながる気づきを、経営層は戦略的な意思決定に必要な市場動向を、同じVoCデータから抽出することができます。
3.パフォーマンス測定
最も長期的な視点で実施される機能が、このパフォーマンス測定です。CX向上に向けた取り組みの成果を、1年前との比較や経時的なトレンド分析を通じて評価します。
重要なのは、これらの測定が顧客の声に基づいて長期的に行われるという点です。内部の主観的な評価ではなく、実際の顧客の反応や評価の推移を見ることで、より客観的で正確な自社評価が可能になります。この長期的なデータの蓄積と分析には、適切なデータ分析手法と、結果を効果的に可視化するスキルが必要不可欠です。
VoCプログラムの位置づけ
もちろん、これまで説明してきた3つの機能を効果的に活用しないと、顧客中心のビジネスは実現できないと思います。しかし、顧客中心のビジネスを実現するために他の能力も重要です。例えば、デザイン能力もキーとなる機能です。VoCプログラムは、顧客中心のビジネスを実現するための重要な要素の一つとして捉えるべきでしょう。
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Takeshi Sato
株式会社mct ストラテジスト
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