2023.07.20
Blog|mctのグローバルデザイン×フューチャーデザイン
こんにちは、mctのフューチャーデザインチームのミーハです。
今回のブログではmctが提供するフューチャーデザインアプローチについてご紹介したいと思います。
mctは、グローバルCX、グローバルUXリサーチ、グローバルベンチマークリサーチ、グローバルトレンドリサーチ、フューチャーデザインなど、グローバル成長に関連するさまざまなサービスを提供しています。バイリンガル、トリリンガルのメンバーが、海外の新しい手法・ツールを取り入れて多様な視点でインサイトを導き出し、グローバル成長のための施策をデザインします。
グローバル・デザインに関するこの連載ブログでは、企業の中長期的なグローバル成長をサポートするために、mctが活用している主要なサービスをいくつか紹介します。(詳しいサービス内容はこちら)
6週間でお送りする『グローバルデザイン×フューチャーデザイン』のブログシリーズ第1弾となる今回のブログでは、「フューチャーデザイン」について紹介します。「フューチャーデザイン」とは、望む未来を形作るために起きうる未来を検討し、目指すビジョンを明確化しながら事業戦略から行動計画へと落とし込んでいく手法です。
mctはこれまで医薬品、家電、ヘルスケア、美容などさまざまな業界の企業に対してフューチャーデザインを通じた支援を行なってきました。VUCAの時代と呼ばれ、急速に変化する今日の状況において、企業は不確実性と曖昧さを効果的に乗り切るために、まだ見ぬ潜在的な未来を構想する能力を持たなければなりません。
そこに対し、mctのフューチャーデザインでは、社会の変化を示すシグナルの収集しながら、フューチャーホイールによる未来分岐の検討、シナリオシートによる未来の具体化などの重要なツールを含めたメソッドを活用しています。
今回のブログでは、フューチャーデザインの概要についてお伝えし、次回ブログではmctが実践してきたフューチャーデザインの始まりのステップである社会の変化を示すシグナルの収集とそこから解釈されるトレンドについて、実践例を交えご紹介していきます。
1. What is Futures design? / フューチャーデザインとは?
そもそもフューチャーデザインは、潜在する複数の未来シナリオの探索を行なうことで戦略的先見性を獲得するアプローチです。このアプローチを通じて構想された未来像やそこに至るロードマップをもとに、より望ましい未来へ向けた組織のこれからの意思決定を支援することを目的としています。
ただ注意しなければならないのは、フューチャーデザインは未来シナリオの探索ではありますが、ただ訪れる未来を正確に予測することを目的としているわけではありません。このアプローチは未来を無数に変化するものと捉えて幾つものパターンを描き出し、その中から自社が目指したい未来を選び取りながら、それに備えるためのものです。
フューチャーデザインは例えるなら地図のようなもので、旅に出発する前に地図を見ながら移動ルートの計画、障害物の予測、地形への対処をどうするかといった意思決定に役立つのと同様に、フューチャーデザインは未来のさまざまな可能性を見据えながら、将来の不確実性に備えるためのフレームワークとして機能します。
繰り返しになりますが、フューチャーデザインは未来を予測するのではありません。複数の起きうる未来を想定し、自ら未来を選択しながらそこに存在するビジネスチャンスに基づいてビジョンや戦略を策定するためのものです。
2. Futures design and Design thinking /フューチャーデザインとデザイン思考
フューチャーデザインとデザイン思考は双方ともデザイナーが問題に対処し、解決策を生み出すために採用するアプローチです。 これらにはいくつかの共通点がありますが、何を目的に見据えているか、またそのためのプロセスによって区別されます。
デザイン思考(収束的アプローチ):
・デザイン思考は、具体的な解決策に向けてアイデアを練り直し 洗練させ 、収束させることを目的としたアプローチです。
・デザイン思考は、人間中心デザインに重点を置き、仕組みにおける問題を特定し、それを解決することに重点を置いています。
・デザイン思考の目的は、ユーザーのニーズを探索し、それに応える革新的で効果的なデザインソリューションに落とし込むことです。
フューチャーデザイン(発散的アプローチ):
・フューチャーデザインは、機会と脅威を特定するために複数の潜在的な未来を調査および構想し、理想的なシナリオを目指しながら未来に備えるためのアプローチです。
・未来についての包括的な理解を発展させるために、多岐にわたる探索的なアプローチを採用しています。
・フューチャーデザインの目的は、生活者の価値観・ニーズの変化を想像して視野を広げ、現在の意思決定に役立つ戦略的洞察と先見性を獲得することです。
デザイン思考は当面のデザイン上の問題を解決することに重点を置きますが、フューチャーデザインはさまざまな起きうる未来像を探索し、構想することを中心に展開していきます。 これらの違いを理解することで、企業は特定の問題に対して最適なアプローチを選択し、両方の方法を効果的に組み合わせて、未来を見据えた総合的なソリューションを構築できます。
3. mct's Futures design / mctのフューチャーデザイン
mctは、デザイン思考とフューチャーデザインの専門知識を組み合わせたフューチャーデザインプロセスを活用し、未来の革新的な製品の構想を支援しています。このプロセスは、トレンドや変化のシグナルに関する綿密な調査から始まり、さまざまな視点や潜在的な未来を探るシナリオ開発の土台を形成します。これらのシナリオは、その後のアイディエーションと概念的なプロトタイピングを通じて検証および評価を行います。そうして反復的に繰り返す改良を通じてシナリオはさらに発展し、最終的にロードマップを策定するためのバックキャスティングにおいても活用され、未来における製品あるいは技術のロードマップを作成することができます。
Futures design for better tomorrow / より良い明日を創るためのフューチャーデザイン
mctは、フューチャーデザインが持つ変革力を取り入れることが、デザインを通じて変化の最前線に立ち、意味のあるインパクトを与えようと努力する企業にとって最も重要であると確信しています。フューチャーデザインのマインドセットとアプローチは、現状に縛られることなく私たちが望む未来を思い描くことを可能としてくれます。
mctはこの先進的なアプローチで常に挑戦し続けることで、個人、企業、そして地球にとってより良い未来を形作るためのサポートをクライアントに提供していきます。一緒にイノベーションとコラボレーションの旅に乗り出し、前向きな変化を推進し、次の世代のためにより良い未来を創造していきましょう。
<mctのフューチャーデザインに興味をお持ちの方はこちらよりお気軽にお問い合わせください>
記事原文: チャン ティミーハ 日本語編集:内田拓実
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