2025.05.29
Series|サービスブランディング―(6) ビジュアルアイデンティティがもたらすブランドの一貫性

サービスブランディング・ブログ第六稿
視覚的な「第一印象」が顧客の選択に大きな影響を与える。
ブランド認知を強化するビジュアルアイデンティティとその作り方は?
「青と白の建物を見ると、なぜかギリシャを思い出す」 「赤と白の組み合わせを見ると、コカ・コーラを連想する」 「黄色いMの文字を見るだけで、お腹が空く」
私たちの脳は、色や形から瞬時に特定のブランドや感情を想起します。この視覚的な「第一印象」が、顧客の選択に大きな影響を与えているのです。最終回となる今回は、あなたのサービスの「らしさ」を視覚的に表現し、顧客の記憶に残るビジュアルアイデンティティの作り方をご紹介します。
私たちの脳は、色や形から瞬時に特定のブランドや感情を想起します。この視覚的な「第一印象」が、顧客の選択に大きな影響を与えているのです。最終回となる今回は、あなたのサービスの「らしさ」を視覚的に表現し、顧客の記憶に残るビジュアルアイデンティティの作り方をご紹介します。
なぜビジュアルアイデンティティが重要なのか?
人間の脳は、文字よりも視覚情報を約60,000倍速く処理すると言われています。つまり、顧客はサービスの機能や特徴を理解する前に、そのビジュアル要素から第一印象を形成し、感情的な判断を下しているのです。
効果的なビジュアルアイデンティティは、顧客に以下の3つの効果をもたらします
1.認知の促進:「このブランドを知っている」と瞬時に認識させる
2.連想の喚起:「このブランドはこういう価値観を持っている」と想起させる
3.感情の誘発:「このブランドを見ると、こんな気分になる」と感じさせる
効果的なビジュアルアイデンティティは、顧客に以下の3つの効果をもたらします
1.認知の促進:「このブランドを知っている」と瞬時に認識させる
2.連想の喚起:「このブランドはこういう価値観を持っている」と想起させる
3.感情の誘発:「このブランドを見ると、こんな気分になる」と感じさせる
ビジュアルアイデンティティを構成する要素
効果的なVI(ビジュアルアイデンティティ)は、以下の要素から構成されます
1.デザイン要素
oカラーパレット(ブランドカラーとその組み合わせ)
oタイポグラフィ(フォントとその使い方)
o余白の使い方
oレイアウトとバランス
1.デザイン要素
oカラーパレット(ブランドカラーとその組み合わせ)
oタイポグラフィ(フォントとその使い方)
o余白の使い方
oレイアウトとバランス
2.アイコン要素
oロゴ
oシンボルマーク
oアイコン
oマスコットキャラクター
3.コンテンツ要素
o写真スタイル
oイラストスタイル
o文章表現のトーン
oイラストスタイル
o文章表現のトーン
4.テクスチャー・装飾
o背景模様
o装飾パターン
o質感表現
デザイン言語の統一でブランド認知を強化する
これらの要素を統合した「デザイン言語」を確立することで、異なる接点でも一貫したブランド体験を提供することができます。デザイン言語とは、ブランドの視覚的な表現に一貫性を持たせるための規則やガイドラインの集合体です。
例えば、Appleのデザイン言語は、洗練されたミニマリズム、大胆な余白の使用、簡潔なタイポグラフィ、そして製品実物の美しい写真を特徴としています。これらの要素が、ウェブサイト、製品パッケージ、店舗デザイン、広告に至るまで一貫して適用されることで、強力なブランド認知を築いています。
例えば、Appleのデザイン言語は、洗練されたミニマリズム、大胆な余白の使用、簡潔なタイポグラフィ、そして製品実物の美しい写真を特徴としています。これらの要素が、ウェブサイト、製品パッケージ、店舗デザイン、広告に至るまで一貫して適用されることで、強力なブランド認知を築いています。
効果的なVIの3つの視点
効果的なVIを設計する際には、以下の3つの視点から評価することが重要です
1.認知の視点:簡単にわかるか(識別性・可読性)
oロゴは小さくても認識できるか
o文字は読みやすいか
o競合と明確に区別できるか
1.認知の視点:簡単にわかるか(識別性・可読性)
oロゴは小さくても認識できるか
o文字は読みやすいか
o競合と明確に区別できるか
2.連想の視点:何を連想するか(意味性・象徴性)
oブランドの世界観やストーリーを適切に表現しているか
oターゲット顧客の価値観と共鳴するか
o業界の慣習を適切に取り入れつつも差別化できているか
3.感情の視点:どんな気分になるか(感覚的・情緒的反応)
o顧客に望ましい感情を喚起するか
oブランドのエモーショナルモチーフを視覚的に表現できているか
o記憶に残る独自性があるか

成功事例 VIがもたらすブランド力
アップルのVI
シンプルで洗練されたデザイン、白を基調とした余白の多いレイアウト、そして製品そのものの美しさを際立たせる写真表現。これらの視覚要素は「シンプルさ」「革新性」「創造性」というブランドの世界観を一貫して表現しています。さらに、かつての「多色のリンゴ」から「モノクロのリンゴ」への変化は、同社の成熟と洗練を視覚的に表現する戦略的な選択でした。

無印良品のVI
茶色の紙袋、シンプルなラベル、余分な装飾を排除したパッケージデザイン。これらはすべて「必要十分」という同社の価値観を視覚的に表現しています。特に特徴的なのは「無印」という名前通り、目立つロゴがないこと自体がブランドの象徴となっている点です。この「控えめな存在感」は、消費社会への批評性を含んだブランドストーリーと見事に一致しています。

Airbnbのロゴ「Bélo」
「どこにいても、そこに属している感覚(Belong Anywhere)」という世界観を表現するため、位置ピン、ハート、Aの文字を組み合わせたシンボルを開発。このロゴは単なる識別子ではなく、コミュニティの象徴として機能するよう設計されています。ホストやゲストが自由にカスタマイズして使えるようにすることで、参加型のブランド体験を促進しています。

ビジュアルデザインにおける一貫性の確保
VIを開発した後は、あらゆる顧客接点で一貫して適用することが重要です。これには以下のような接点が含まれます
•Webサイト/アプリ
•マーケティング素材(広告、パンフレット、SNS投稿)
•製品/パッケージ
•物理的環境(店舗、オフィス、イベント会場)
•コミュニケーション(メール、通知、カスタマーサポート)
一貫性を確保するためには「ブランドガイドライン」を作成し、社内外の関係者と共有することが効果的です。このガイドラインには、VIの各要素の使用方法だけでなく、それらの背後にある「なぜ」も明記することで、創造的な応用を可能にしながらも、ブランドの核となる部分は保護することができます。
•Webサイト/アプリ
•マーケティング素材(広告、パンフレット、SNS投稿)
•製品/パッケージ
•物理的環境(店舗、オフィス、イベント会場)
•コミュニケーション(メール、通知、カスタマーサポート)
一貫性を確保するためには「ブランドガイドライン」を作成し、社内外の関係者と共有することが効果的です。このガイドラインには、VIの各要素の使用方法だけでなく、それらの背後にある「なぜ」も明記することで、創造的な応用を可能にしながらも、ブランドの核となる部分は保護することができます。
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Haruhiko Kusanagi
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