2023.04.17
Blog|チーム合宿のデザイン -vol.3 感じた上で考えるフィールドワーク体験
こんにちは、組織デザインチームの村上、小仲です。
(mctの組織デザインサービスについての資料はこちらよりダウンロードできます)
チーム合宿のデザインというテーマで連載しているブログの第3弾です。今回の組織デザインチームの合宿のテーマである「FEEL」。合宿の2日目は、組織デザインや「感じる」ということを念頭に置いた活動を3チームにわかれて行ないました。
チーム毎で動くことになり、それぞれでまったく異なる活動をした2日目。そうであるにもかかわらず、どのチームも「感じるだけで終わらせず、それをきちんと捉えることまでが大切なのだ」という気づきを得ることができました。具体的にどのような活動を行ない、その気づきを得るに至ったのか。各チームの活動をご紹介します。
<これまでの連載記事>
チーム合宿のデザイン vol.1 パワフルなコンセプトを設定する
チーム合宿のデザイン vol.2「身体性」の効果
心理的に安心できる場とは
こちらのチームは、京都信用金庫が運営する「Question」という共創施設を訪問しインタビューを行いました。この施設は「さまざまな『問い』を持ち寄り、さまざまな分野の人が関わって解決していく場」をコンセプトに、地元の金融機関が中心となり、地域を豊かにするコミュニティの起点として運営されています。
各階には地域の事業家や団体などの活動を後押しするチャレンジスペースや、学生から社会人まで幅広い方々が利用するコワーキングスペース、食べること・料理することを通してコミュニケーションが生まれることを目的としたコミュニティキッチンなど、多機能な設計がされています。
「QUESTION」では、偶発的な人との出会いやそこから生まれる対話を大切にしているそうです。さまざまな人が「どうすればいいんだろう?」「何ができるだろう?」という悩みや問いでつながり、手を貸しあいながらイノベーションがうまれることを目指しているとのこと。
― 心の中にモヤモヤを抱えていたけれど、偶然隣に居合わせた人との会話で気づきを得る
― 誰かと会って話し、さまざまな刺激や情報を感じ取ることで自分の思考や感情を整理できる
私たちが日々お手伝いさせていただいているワークショップやプロジェクトの場でも、他者との対話を通して新しい気づきを得ること、内省することはとても大切な要素です。
この取材を通し、対話することの大切さとその活動を促進するための「心理的に安心できる場づくり」について、私たちはどんなことができるだろう?と改めて考えるきっかけとなりました。
後日、こちらの訪問で刺激を受け「エフェクチュエーション食堂」という新しいワークショップのアイディアが生まれました。チームで共に食事をつくり、対話することを通じて起業家精神を学ぶというものです。早速、先日行われた新入社員歓迎の研修の中でためしてきました。
こちらの様子はまた後日レポートいたしますのでお楽しみに!
経験に影響を与えているものは何なのか「捉える」
別のチームは、午前中は香りに関するさまざまな展示が行なわれている施設を訪問。お香づくりはどのようにされているのか?ということを学んだり、いろいろな香りをかぎ比べたり…。
展示の内容はもちろん、見せ方にもいろいろな工夫がされていておもしろかったです。
午後に訪れたのは、和菓子作り体験。普段リモートでパソコンに向き合って仕事をしている私たちにとって、実際になにかを作り上げていくというのは久々の貴重な経験で、「手を動かす」ことの大切さを改めて感じることができました。
さて、ここまで述べると、なんだかこのチームは遊んでばかりでは?と思われたかもしれませんが、実はこの間に、平行して行なっていたことがひとつあります。
それが、「クルースキャン」です。
クルースキャンとは、簡単に説明すると、観察や体験を通して、意識レベル/無意識レベルで顧客経験に影響を与えている五感の要素=手がかり(clue)を抽出するというものです。(詳しくはこちらのブログをご覧ください→五感レベルでサービスをデザインする。)
私たちはお客さんとして楽しみつつも、顧客体験に影響を与えている手がかりを探していました。
実際にやってみて思ったのは、見つけられた手がかりは、日々のなかでも感じられていたことだったということ。ただ、感じてはいるのですが、だからといって「経験を良くしている点/改善すべき点」として捉えられていたわけではないとわかり、「なにかを見つけるための視点を持てるかどうか」が重要なのだと思いました。
調香を通して組織デザインにおいて大切なことを考える
こちらのチームは、当日の朝集まり、何をするか相談してから行動を開始しました。近くのお寺で梅を見たり、おもしろいデザインのお店を見たり。
いろいろな場所で五感を刺激するなか、匂ひ袋づくりをするため、老舗の香木店にも訪れました。香りは自由に調合することができたため、各々が自分好みの香りを調合。
調合のために用意された8つの香りを混ぜていくと、その都度変化していくのを感じられました。また、8つのなかには、それ単体では個性的でいい香りとはいいがたいけれども、ほかの香りと混ざり合うことで引き立て役として存分に力を発揮するようなものも。
香りの調合のように、組織においても、メンバーを変えることでチームの雰囲気も変わり、思いもよらない結果を生み出せるようになるかもしれない。
魅力的な組織になるには、いかに個々人の特性を互いに理解し合い、最適なポジションにつけるかが鍵になってくるかもしれない。
匂ひ袋作りを通して、組織というものにみんなで考えを巡らせることができました。まさかまさかの展開ですが、匂ひ袋作りを通して、組織デザインにおける大切なことはなんなのか、考えることができてよい体験となりました。
おわりに
今回の合宿のテーマは「FELL」でしたが、感じるだけで終わらせず、それをきちんと「捉える」ことまでが大切なのだという気づきを、どのチームも得ることができました。
オンラインだけに閉じず、街に出て気づきを得るようなWSのご提案もできますので、よろしければお声がけください。
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Ryo Konaka
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