2025.09.12
Blog|環境・社会への配慮がCXに影響する時代に知っておきたいこと

「おいしい」「安い」だけじゃない——
飲食店選びに環境や社会への配慮を重視する人が増えています。
サスティナブルな価値観が顧客体験を変え、企業に新しい差別化のヒントを与える時代です。
「店選び」にもサステナブルの視点が加わる時代
最近、『食べログ』の店舗紹介ページに「環境や社会への取り組み」欄が追加されていることに気づきました。
店ごとにフードロス削減や地域への貢献活動、地産地消の取り組みなどが紹介されていて、「これからはこういう情報が店選びの基準になるかもしれない」と感じています。
店ごとにフードロス削減や地域への貢献活動、地産地消の取り組みなどが紹介されていて、「これからはこういう情報が店選びの基準になるかもしれない」と感じています。
例えば友人と食事に行くとき、これまではロケーション、予算、料理のジャンルが主な判断軸でしたが、条件が同じなら「環境や社会に配慮した店」を選びたくなるかもしれません。味だけではなく、店の姿勢そのものが体験の価値に影響してくる──そんな時代に入りつつあると実感した瞬間でした。

サスティナブルな価値観がCXを変えていく
この「環境・社会への取り組み」の項目は、ただの追加情報ではなく、飲食体験そのものを変えていく可能性を秘めています。例えば、友人との食事や仕事の会食で「このお店は地元農家と連携していてフードロス削減にも取り組んでいるそうです」と話せると、それ自体が話題になり、ちょっとした満足感につながります。料理の味や雰囲気といった従来の価値に加え、「この店を選ぶことで環境にも貢献できたかもしれない」というポジティブな実感が、体験全体に別の価値をもたらすきっかけになる場合もあります。
逆に、もし有名店が大量廃棄や社会的な課題に無頓着だと知ってしまえば、味に不満がなくても印象が変わってしまうかもしれません。これからの時代、サスティナビリティは"おまけ"ではなく"体験の重要な構成要素"に変わりつつあります。
逆に、もし有名店が大量廃棄や社会的な課題に無頓着だと知ってしまえば、味に不満がなくても印象が変わってしまうかもしれません。これからの時代、サスティナビリティは"おまけ"ではなく"体験の重要な構成要素"に変わりつつあります。
環境配慮も選択のポイントに──若年層の意識の高さ
近年の調査では若い世代ほど環境・社会問題への意識が高く、それが消費行動にもつながっていることが示されています。たとえば、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の調査では、10代後半の24%が「地球温暖化や気候変動問題を知って行動を変えた」と回答しており、これは他の年代より高い傾向です。さらに、「環境問題に関する情報源」として学校・職場を挙げた割合は32%と、他の年代(10%未満)より突出していました 。
また、別のデータによると、日本のZ世代(若年層)は、サステナブルな商品に対して“通常の2倍の価格でも購入する”と考える人が多く、環境配慮された選択に対して金銭的な価値を置く傾向が強いこともうかがえます。
価格や利便性だけではなく、「どんな姿勢の企業・店舗を応援したいか」が選択の重要な理由になる時代が来ているようです。飲食店も例外ではありません。「おいしい」だけでなく、「ここを選ぶことで社会や環境にいいことをしたと思える」こと自体が、顧客体験の新たな価値を生んでいます。
ライフサイクル全体で価値を見直すプロダクトジャーニーマップ
消費者が商品の良さや価格だけでなく、その背景にあるプロセス全体にも目を向けるようになった今、企画や開発、購入、使用、修理、廃棄に至るまで、それぞれの段階がサステナブルであることが、選択の判断軸になりつつあります。
こうした視点を整理するのに役立つのが、プロダクトジャーニーマップです。
プロダクトジャーニーマップとは、製品の企画から廃棄までのジャーニーを俯瞰し、どのタイミングで誰(人間・人間以外も含む)が関与し、サステナビリティの観点でどんな課題があるかを可視化する手法です。これにより、ライフサイクル全体のサステナブルな価値が、どの瞬間に顧客体験として現れるのかを具体的に理解することができます。
mctでは、サステナビリティの観点から顧客体験を見直すためのアプローチとして、このマップを用いたワークショップを提供しています。
プロダクトジャーニーマップ体験ワークショップ
プロダクトジャーニーマップ体験ワークショップについて詳しく知りたい方のために、使用するシート・カード・アイデア発想ツールなどの資材や、当日の具体的なアジェンダ・レクチャー資料、過去に実施したWSの様子を確認できるmiroボードをご用意しています。
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Natsuki Koizumi
株式会社mct エスノグラファー
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