Insight Blog

2024.10.01

カスタマージャーニーマップを使って期待と現実のギャップを捉える

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こんにちは、白根です。

先日、うつ病の患者さんの復職・再就職支援サービスを展開しておられるリヴァさん、家族支援サービスを展開しておられるベータトリップさんと、患者ジャーニーマップ作成ワークショプを開催しました。ドクター、ソーシャルワーカー、看護師、産業カウンセラー、企業の人事部など、さまざまなステークホルダーが、患者ジャーニーマップを使ってうつ病の患者さんをより深く理解し、何ができるか一緒に考えるワークショップです。時間が少し短かかったため、ジャーニーマップのメリットを充分に体感していただけるか不安でしたが、ワークショップ後の振り返りやアンケートではポジティブな感想が多く、ほっとしました。このワークショップの内容はメディカ出版『産業保健と看護』の記事や『日経メディカル』の連載コラムで取り上げていただけるそうです。

カスタマージャーニーマップは、一連の体験において、どんなタッチポイントで、どんなやりとりがあり、それによって顧客がどんな気持ちになったのかをビジュアル化するツールです。それぞれのタッチポイントで、「顧客が期待/予想したこと」と「実際に起こったこと」のギャップを、顧客の気持ちに沿って理解することがポイントになります。ギャップを明らかにすることで、それを埋めるアイデアを出していきます。

実は、「顧客が期待/予想したこと」と「実際に起こったこと」のギャップのさらに上に、もうひとつギャップがあります。それは「顧客が期待/予想したこと」と「顧客が期待/予想できなかったこと」のギャップです。そこには、顧客の期待や予想を阻んでいる暗黙の前提があります。この暗黙の前提に注目することで「顧客が期待できなかった本当に求めていること=顧客の潜在的な期待」を明らかにしていきます。顧客の潜在的な期待に焦点を当て、暗黙の前提に揺さぶりをかけることで、よりインパクトの大きいアイデアを考えることが可能になります。顧客の期待を超える体験を提供しようとする場合は、こちらのギャップに注目する方が効果的です。

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今回のワークショップの振り返りの中で、ある参加者から「うつに対する社会的偏見がいまもあるのが問題。そのことを深く考えるいい機会になった」という感想をいただきました。この感想は、まさに暗黙の前提をうまく捉えています。わたしたちも、うつ病患者さんのジャーニーの中に、多数の暗黙の前提を見出しました。うつ病をテーマに暗黙の前提を紐解いていく「ギャップファインディング体験ワークショップ」に参加していただくと、具体的にどんな暗黙の前提があるのかよく理解できると思います。ワークショップの資料もご用意していますので、ぜひお問い合わせください。

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