こんにちは、mctのEricです。
6月24日(金)に開催したConvivial Salon Vol.4『ぼくたちのオフィスのカタチ』についてご紹介します。
Convivial Salonはmctの新たな活動として今年の1月から開催しているイベントのひとつで、さまざまな業種、職種で働く人々が、その垣根を越えて集い、対話し、楽しみながら学び合う共創型セミナーです。
イベントの前半はコクヨ株式会社WORKSIGHT編集長の山下正太郎氏のレクチャー、イベント後半では参加者同士の対話を通じて、参加者のみなさま自身に自分たちのオフィスのあり方について考えていただきました。
デザインやマネジメント、ワークスペースに関心のある、スタートアップから大きな企業までさまざまな方にご参加いただきました。金曜日の夜にもかかわらず30人以上の盛況ぶりでした。
山下さんには働くことへの価値観の変化、それに伴うワークスペースの変化を焦点に、世界のトレンドを主軸にケーススタディをご紹介いただきました。
コクヨさんは世界で最も有名なワークスペースのためのコンソーシアムであるThe Future of Workのメンバーです。
http://www.fastcompany.com/section/the-future-of-work
このコンソーシアムは日本語にも翻訳されている人気本『ワーク・シフト』の著者として有名なリンダ・グラットン(Lynda Gratton)により創立されました。『ワーク・シフト』の中には「漫然と」未来を迎えるのではなく、未来のドライビングフォースを予測し未来に押しつぶされないように備えるという考え方が書かれています。面白い本なのでまだ読んでいらっしゃらない方はぜひ、読んでみてください。
さて、レクチャーで面白かったポイントをまとめてみました。
- 個人のスペース、インタラクティブなスペース
クリエイティビティを高めるために社員全員を同じ場所に集める企業は、どのように適切な「境界線」のようなもの作るか、どのように「個人の場」を確保するかが課題となります。一方、ICTを使ってリモートで働くことができるようにして社員に自由を与える企業もありますが、その場合は人々がどのように他者と交わることができるか、どのように偶然の出会いを作るか、アイデアの交換をすることができるのかが課題となります。
- 「勤務時間」「趣味の時間」の融合
企業は社員に5%、10%といったワークタイムを自分の時間として使っていい、といったルールを設けるようになりました。最近ではさらに、%を決定せずにタスクや成果のみを規定し、単純に時間の使い方を自由にする企業もあるようです。もしも趣味や仕事以外の能力が長けているのであれば、それに対する投資やサポートも受けられます。
山下さんのレクチャーの後は、mct主導のワークショップで参加者の皆さんに好きな場所を考えていただき、そこで自分はどのようなモードになっているか、一旦「モード」に置き換えてから理想のスペースデザイン、そこでなりたい「モード」について考えるというワークをしていただきました(e.g. ソファの上でじっとしている → "relaxing"、趣味のことをしている → "集中" 、"鍛錬")。モードという上位概念に置き換えることで、単なるスペースの改善ではなく、働き方、人々の経験を変えるアイデアがたくさん出されました。
今回のコンビビでは働き方がどのように変化していくか、そしてそれに対してどのように私たちは備えるべきなのかを考える良い機会になったように思えます。規定された状況に自分を当てはめるのではなく、問題をリフレームし新たなソリューションを考える時なのではないでしょうか。